9V Isolator

2025年11月04日 カテゴリー:自作エフェクター(アナログ)




9V電源入力から、アイソレートされた9V電源を出力するモジュールです。 電源を分岐ケーブルで接続している場合(→ 電源分岐接続時のノイズ測定)のグラウンド分離や、ファズ等に使う負電源の生成を手軽に行うことができます。 KiCadデータ・説明書はGitHubにあります。

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開発記録

グラウンドの分離には絶縁型DC-DCコンバータを使います。そしてノイズ低減と出力電圧調整のため、可変リニアレギュレータを搭載します。 出力電圧は、多くのパワーサプライで標準的な9.3Vに設定し、出荷前に9.2V~9.3Vの範囲内であることを確認しています。

出力部にはコンデンサを追加できるようにスルーホールパッドがあります。ただノイズレベルとしてはほとんど変わりがないため、コンデンサを追加する必要性はほとんどありません。他のパワーサプライとのノイズ比較データを下図に示します(出力30mA)。


電池ほどの低ノイズではありませんが、特に問題ないレベルだと思います。ファズ等でどうしてもノイズが気になる場合は、ローパスフィルタを追加するとよいでしょう。


回路図


絶縁型DC-DCコンバータやレギュレータには最低負荷電流が必要で、R1を小さくして約8mAの電流を流しています。R2の消費電力が約60mWなので、念のため2012Mサイズ(125mW)としました。 下写真の通り、最もレギュレータの発熱が大きく56℃(出力70mA、気温25℃付近で測定)でした。動作には問題ないものの、取り扱いに注意が必要となります。