Pedal Meeting Headphone Amp
2026年05月14日 カテゴリー:ヘッドフォンアンプ・その他アンプ
Pedal Geeks Meetingなどのエフェクター展示会向けのヘッドフォンアンプを製作しました。 ヘッドフォンでの試奏では、出展者は試奏者がどのような音を出しているのか聞くことができず、出展者と試奏者との会話も難しいです。本機はこういった問題を解決できる機器となっています。 KiCadデータ、FreeCADデータはGitHubにあります。
回路図
当初はノイズゲートなどの搭載も考えましたが、トラブルがないことを優先してできるだけシンプルな構成としました。ほぼイベント専用の機器のため、低価格なことも重要です。長期的な運用を見据え、手に入りにくい部品の使用を避けるのも意識しています。
ギター/ベース入力(INST)
ギター/ベースを直接接続する機会はないと思われるため、入力インピーダンスはあまり高くしていません。音量は前段の機器(アンプ・キャビネットシミュレーター等)でも調節できるので、ゲインは2倍程度としました。
備え付けマイク(MIC3)
無指向性で、周囲の音を拾うエレクトレットコンデンサーマイクです。FETが内蔵されており、5V程度の電圧をかけて使用します。外付けピンマイクを使用するとマイクを取り付ける手間があるので、備え付けマイクの方が手軽でよいかもしれません。会話だけでなく楽器の生音も拾いますが、意外と楽器の生音は大きく、ノイズゲートで消すのは難しいようです。
外付けマイク(MIC1、MIC2)
会話を拾うだけなのでシンプルにモノラルとし、48Vファンタム電源が必要なマイクには対応していません。ダイナミックマイクだとあまり音量が大きくないため、ピンマイクのような安価なマイクが適切かと思います。5Vは2.2kΩ抵抗を介して印加されますが、誤ってダイナミックマイクを接続しても壊してしまうようなことはないでしょう。
マイクON/OFF
BOSSとほぼ同じ双安定マルチバイブレーターです。備え付けマイクがスイッチの操作音を拾うため、オフは素早く、オンの時は遅く切り替わるようにしています。また、スイッチには切り替え時の音が静かなキーボード用のスイッチを採用しました。一般的な十字穴のキーキャップを取り付けできます。スイッチング用のFETはQ1のみだとミュートが不十分だったので、後からQ4を追加しました。
ゲイン、ボリューム
ハウリングの危険性があるため、ゲインは最低限としています。ボリュームは最大付近を操作することが多くなると思われるので、ポットはBカーブにしました。内部のジャンパー(JP1~JP3)をショートさせると、ゲインが上がります。また、オペアンプの帰還抵抗R12に並列に抵抗を取り付けてゲインを下げることができます。
ケース
JLCCNCの板金加工を利用しました。ケーブルをいくつか接続しても安定しやすいように、重量があるステンレスとしました。折り曲げ角度の誤差がそれなりにあるので、基板の取り付けは余裕がない状態になってしまいました。ある程度手で曲げて修正した個体もあります。
トップパネルはポットの軸のネジで固定しているだけなので、簡単に取り外せます。ビルダーの方が自身のエフェクターのデザインに合うように、本機のデザインを変えてもらうのもよいかと思います。

